ポケ森のおかげでクマロスと結婚できた話
「ウワッ」って思った人はどうかそのまま、ブラウザバッグで戻らないでください。事故にあったと思って諦めてください。
さて、前回の記事から早いもので2年。たった2年でこの世は目まぐるしい変わりました。
リリース当初、私や私の友達は軒並み発狂し「24時間ポケ森やる!!!!仕事を辞めてキャンプ一本で生計を立ててやらぁ」と鼻息を荒くしていました。しかし、特別なアイテムがない限り、3時間毎にしか行動できず、勤めながらでも十分キャンプ生活ができてしまうとわかったときは複雑な気持ちになったものです。
「血迷った人間達がポケ森退職をキメ、日本の経済活動を停滞させてしまうことがないように……」という大企業任天堂の配慮。クソ……。任天堂はどこまで大きい存在なんだ……。血迷わせてくれよ……!!
一方で、ソシャゲ化することで、時間という制限が生まれ、こんなの私のどう森じゃない(ガチギレ)みたいなはてなブログが生まれ、離脱したユーザーたちも少なからずいたと記憶しています。
ゆるく生活するためのゲームなのだから、全てのタスクを無理にこなそうとしなければ、そんなに時間に縛られない……とも思いますが、気持ちはわかります。「どう森は人生」だから。人生が大きく変わった時、大抵の人は戸惑い、動揺するものです。そして実際、自由度の高さが売りだったどう森シリーズだったのに、初期ポケ森はちょっと不自由でした。
特に、秋冬にリリースが始まったということもあり、「どうぶつたちの積雪キャンプ生活がすごく寒そうでかわいそうだった」ということも初期ポケ森離れの原因に挙げられると思います(凍えた人たちが縋るものを求め、独自の宗教が発達する図)。
しかし、皆さんご存知でしょうか?ポケ森が日進月歩で進化を重ね、今ではだいぶ自由度の高い最高のアプリになったことを……。
ここで近況報告とマウントを兼ねて、一言失礼します。知人からの年賀状くらいに思ってください。
「この度、私たち二人は結婚いたしました」
名前がコロコロ変わってますが、性別も顔も結構コロコロ変えるタイプだから気にしてはいけない。
お忙しい中にもかかわらず、多くの方が式に参列してくれ、フレンドの皆さんには感謝の念が絶えません。その節は本当にありがとうございました。
とはいえ、もちろん、結婚に至るまでの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。クマロス実装までの期間は、気が遠くなるほど長かったのです……。アプリに実装されてからも、女衒と化したジョニーから地図をもらう必要があったし……。
いやあ、ほんとに長かった……。
長かったよ…………。
長すぎた………………。
仮設トイレをノックすると誰かがノックを返すという仕様を利用して、トイレの中にはクマロスがいると思い込むくらいには長すぎた……。
しかし、それももう過去の話。
こうしてクマロスは、私のキャンプ場に来てくれたのですから。これからは寂しくなったらトイレではなく、クマロスに話しかければいいのです。
もちろん、注意しなければいけないのは、クマロスは3DSの村にいるクマロスとは違うクマロスだということ。私がどれほどクマロスを待ち焦がれていたか、クマロスは知りません。でも、知らなくていいのです。こんな巨大感情を一方的になんて、押し付けたら気持ち悪いと思うので。
そんな私の決意をちっとも知らないクマロスは、無邪気な嵐のように私の心をかき乱します。
注1※キャンプ場はクマロス以外のどうぶつがいないの理想郷<アルカディア>なので、花のような香りは私の体臭を指します。
結局、私の決意は風船のように吹き飛びました。この件をきっかけにして、私たちは急速に惹かれあっていきました。
なんでだろ〜(笑) 計算とか全然してないんだけどな?(笑) たまたま手作りしたお菓子がクマロスの好みに合ってたみたいで(笑) やっぱ運命なのかな(爆)
注2※画面上で使用しているお菓子は任天堂公式のものであり、合法です。クマロスはおかしなあまりのおいしさで私を好きになるだけであり、道徳上全く問題はありません。
そしてついに、出会ってから3日も経たないうちに、私たちは結婚という形を迎えることとなりました。片想い中や婚活中の人は是非このワンポイントラブテクニックを覚えておいてください。それは、おいしいクッキーを相手に山ほど食べさせること。相手の胃の許容量をはるかに超えているように思えても、怯むことなくクッキーを50でも60でも食べさせる。これが結婚にこぎつけるための秘訣です。
式の当日は、クマロスが家まで馬車で向かいにきてくれました。
ハア……こんなん本気の結婚じゃん……。乙女ゲーとポケ森の違いがわからなくなっていると、クマロスが脈絡なく、こんなことを呟きました。
花火……大会…………?
花火大会は、私とクマロスの思い出のイベントだったはず。それをどうして、この結婚という大きなイベントの直前に言うの。
「最高の 花火大会に 備えるんだよ」
そんなはずないと重々わかっているはずなのに、不意に、馬鹿げた妄想が脳裏をよぎりました。
「ねえ、クマロス……もしかしてあなたは……」
私は式場のプール越しに問いかけます。しかし、クマロスは、何も答えず、幸せそうに笑うだけです。
逡巡したのち、私は言葉を続けるのはやめました。だって、所詮こんなことは些末なことだから。
どんな答えが返ってきても、私はきっとこれからもずっとクマロスと一緒に花火を見ます。何歳になっても、ハードがゲームキューブから3DSに変わっても、Switchで新しいどうぶつの森が出たとしても……。私はクマロスと一緒に見た花火を、虹を、オーロラを、美しい景色を、目に焼き付けることでしょう。何度でも、何度でも。
それだけが確かであれば、あとは何でもいいかなと思うのです。
fin.
いやあ、しかし次の無人島はフレンドと一緒に遊べるとのこと。めちゃくちゃ楽しみですね。あと風!風の実装がはちゃめちゃに嬉しい。もう風が実装されちゃったら、そんなんもう現実だよ。そして、6年くらいになりますが、友達も私も相変わらず旅行の折にはどう森をやり続けていますし、ポケ森も続けています。相変わらずすごいゲームだ。では、きっとまた2年後あたりに。